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J鉄局TOP>珍車ギャラリー>会津鉄道 お座トロ展望列車穴場付き!会津鉄道 お座トロ展望列車イベント列車というのは、客車や気動車の車内に畳を敷き詰めたお座敷列車をはじめとして、ゆったりシートに豪華な車内の欧風列車、そして車外の風景を楽しめる展望列車と発展してゆきます。 一方、トロッコ列車と称される開放型客車も人気で、観光収入をもくろむ第3セクターの鉄道には、エース的存在になっている車両も多数存在します。 会津鉄道においても、また然りです。それも会津のトロッコ列車は、日本初の自走式という変わり種です。 そして「お座トロ展望列車」の名の通り、トロッコのみならず、前述のお座敷列車に展望列車まで、1つの列車にビルトインしてしまうという楽しい編成となっています。 今回、これらの珍車たちを一挙にご紹介します。 AT 301 (日本初の自走式トロッコ車両)
AT301 湯野上温泉駅 03.8.03 10月中旬より、冬の期間中はガラス窓が取り付けられ、車内にも暖房を取り入れています。 改造にかかった費用の4300万円は全額「宝くじ協会」の助成によりまかなわれました。 会津鉄道は、87年7月、旧国鉄の会津線のうち、只見線としてJR東日本に継承された線区を除く、 西会津−会津高原を運営する第3セクターの鉄道です。 90年10月、会津高原−会津田島が電化され、野岩鉄道を経て東武鉄道まで直通運転できるようになりました。 首都圏への太いパイプがつながったわけで、乗客増も期待されたわけですが、 91年の年間輸送人員 121万人をピークに、98年には100万人を割り込み、 累積赤字も10億円を超え、抜き差しならない状態になってゆくのです。 この危機を乗り切るために、県及び、沿線自治体は、5年間の期限を定め「会津線経営安定化補助金」制度を創設します。 会社側も輸送需要の創出を期して「トロッコ車両導入事業」をスタートさせます。 こういう経緯で生まれたのが、このAT301だったのです。 本来、鉱山や工事現場などで鉱石や土砂などを運ぶ貨車であるトロッコは、機関車などの動力車に牽引されるものです。 そして イベント列車として乗客を運ぶようになったトロッコ列車も、牽引されるものというのが暗黙の了解だったような気さえします。 しかし、そのためには、機関車の付け替え等の手間や機廻り線も必要で、自走できるならそれに越したことはないわけです。 (後年のトロッコ列車の多くは、トロッコ車両側に運転台を設け、プッシュバックされることでこの問題を解決しています。) 種車となるキハ30は、都市近郊でありながら電化されていない線区の通勤輸送をになうことになった キハ35系の両運転台形で、食パンのような切妻のマスクと外吊りの両開きドアが特色となっています。 今回の改造にあたっては、このドアを一つ残し、側窓を撤去、開放形の車体に作り替えられました。 客席は、ロングシートから当然クロスシート(おまけにテーブル付き)に変更されましたが、 雨に濡れても大丈夫なベンチシートなのはいうまでもありません。(ビニール製のクッションがつけられました。) AT 103 (お座トロ列車誕生)
足回りについては特に変更はありません。 AT103 湯野上温泉駅 03.8.03 トロッコ列車につきものの雨天用待避車両は、当初 AT151を使用していました。 しかし、会津のトロッコ列車をより魅力的な列車にするため、翌年登場したのが、このお座敷車両のAT103です。 AT301はこのAT103とペアを組むことによって、会津鉄道名物「お座トロ列車」と相成ったわけです。 イベント列車第2弾である「お座敷列車」を製造するにあっては、自社保有のAT100形を改造してこれに充てることにしました。 当初、観光バスの定員にあわせ45人乗りを目指したわけですが、16M級の車体の悲しさで定員は34人と小ぶりです。 でも車内は、中央の通路を挟んで、掘り炬燵風のテーブル付き座席が、二人向かい合わせと四人向かい合わせで並んでおり、 みるからに楽しそうな雰囲気を醸し出しています。 また、この通路をふさぎ、テーブルを折りたためば、平らな畳敷きの本格的なお座敷に早変わりするのです。 それだけではありません。開放感をUPするためにお座敷列車の常識を打ち破るほどの大型の窓を取り付けました。 そのため、車体の強度を高める必要があったのでしょう。種車より2.1t 重量が増しています。 AT 401 (風覧望;スペシャル鉄チャンシート付き展望車)
AT401 湯野上温泉駅 03.8.03 第3弾は、「展望イベント列車」。2階建て展望車を検討していたということですが、 床下にみっちりエンジンやら変速機が並んでいる気動車では、これは無茶な話で、JR北海道に在籍している2階建て気動車 (クリスタルEXP トマムサホロ;キサロハ182-5101 H2)(スーパーとかち;キサロハ182-552〜 H3)(ノースレインボーEXP;キサロ182-5201 H4) にしても、全てエンジンなしの付随車です。 しかし 無茶でも何でも、とにかくアイデアを出すことから新しいものが生まれてくるのです。 結局、名鉄のパノラマスーパー風車体となりましたが、鉄チャンとしてうれしいのは、 ハイデッカー部の、なおその前、つまり運転台の助手席にあたる部分に、降りてゆけるスペースができたことです。 ここには補助イスがあり、運転席と並んで前面展望が楽しめます。 トロッコ席を指定した私でしたが、思わぬ穴場を発見!かなりの時間をここで過ごしてしまいました。
参考Webページ 会津鉄道のHP |
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