鉄道写真管理局 阪急電鉄 6330系2004.1.23UP 2010/03/27 2013/02/09更新
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阪急 6300系6330
−鉄道車両写真集−
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阪急京都線 6330系8連 編成表00F
←梅田@                    G河原町→
6330-6930-6950-6960-6970-6980-6830-6430
Mc  M'   T   T    T  T  M   M'c

参考:私鉄車両編成表'07年版 2005年7月撮影

阪急電鉄 6330系 6330F@ 6330形6330 撮影 十三駅
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2010年2月、阪急電鉄のエースとも言うべき6300系が特急の座から退き、
阪急の一時代が終わったなあという気がします。
6300系のさよなら運転については、ドクターKのレポートを先日UPしました。
こちらも是非ご覧ください。)

それにしても、なぜ6330系まで、6300系と一蓮托生なのか…
私にすれば、6300系とは、区別して考えてやりたい系列なのです。

*回生ブレーキ付き界磁チョッパ制御車である7000系をベースにした6330系 

6300系は2800系の後継車として1975年に登場した京都線の特急専用車です。
いわゆる鉄っちゃんシート以外はすべてクロスシート。
デザインも一新され、淡路に住んでいた筆者にしてみれば、
いつも指をくわえて眺めるだけのあこがれの存在でした。
 さて8編成あった6300系に9編成めが登場したのは1979年。
何でも茨木市駅と高槻市駅の高架工事にともない
減速運転ダイヤに対応するために追加されたとのこと。..
6年ぶりの増備であることから、新技術が導入され、
新系列(6330形ほか)として追加されました。

一般の乗客すれば、何一つ変わるところはなく、
鉄道ファンを自称する人でも6300系の一員ととらえられている方が多いのではないでしょうか
事実、私も、6300系の6330形というふうにとらえていました。

さて下の写真は6350ですが、鉄っちゃんシートのところに小さな窓が見られます。
阪急 6300系6350
もともとは上の6330同様、ここには窓はなかったのですが、
やはりこの部分の室内は暗く、昼間でも蛍光灯をつけていたくらいなので改良されたというわけです。
後日、6330にもこの窓が取り付けられています。
そういった点でも、車体は全くといってもいいくらいに違いはないのです。

6300系は、前述したとおり、特急の座からは退きました。
しかし、嵐山線用に3編成が、4両編成に組成され、リニューアルされました。
6300系そのものが消えてしまったわけではないのです。
普通だったら、車歴の新しいものが、リニューアル車の対象に選ばれるはずです。
とくに6330系は、6年も若い車両です。
それなのにリニューアル車の対象とはなりませんでした。なぜでしょう?

実は、その中身が大きく改められていたのです。
つまり 抵抗制御だった5300系をベースにしていた6300系が、
回生ブレーキ付き界磁チョッパ制御車である7000系をベースにした新世代の車両に
生まれ変わったのが6330系です。
それならなおさら、生き残っても良さそうなものです。
しかし一編成しかないということが、大きく災いしました。

6300系と6330系の違いは、外見的には、
梅田寄り先頭車両にパンタグラフが付いた電動車を配置した点です。
電動車のユニット(2両)を両端に配置するこのスタイルは、
現在では、阪急の標準形であり、
神宝線でも電動車のユニットを集中させる編成替えが行われています。
しかしこの電動車のユニット(2両)を両端に配置する6330系のスタイルが仇となるのです。

6300系8連を4連にするにあたっては、
すべて中間車であるMMユニットとT車2両を外すことでこれを解決しました。
でも6330系では両端のMc車をユニットを分割し、中間車にT車2両を挟み込むスタイルになります。
これでは高圧の引き通し線を通さなければなりませんし、
7300系と共通の保守点検ができないので面倒です。
残りの中間M車だけ2両活用することもできますが、あと6両は活用できません。
もっとも、T車をTc車にする手もありますが…。6300系のTcも余っているわけです。

あるいは、6300系のTc車を組み合わせて2編成作るということもできたでしょう。
この方法が、最も6330Fを有効利用できる方法です。
でも2編成では足りません。

6330系 4連化再生プラン(太字が6330系)
 6330-6960-6970-6430          
  Mc   T   T    M'c

 6350-6830-6930-6450
  Tc   M     M’     T'c

 6330-6930-6950-6450
   Mc  M'   T   Tc

 6350-6980-6830-6430
  Tc   T    M   M'c

嵐山線用にリニューアルされた6300系の4両編成とあわせて3本となれば、
3通りの組み合わせができてしまいます。
6330系が3編成あれば、当然生き残れたでしょう。
しかし、1編成しかなかったことは如何ともしがたい・
これこそが不遇を託つことになった大きな原因です。

あわれ、6330Fは、一足早く、2009年11月廃車となってしまいました。


結果、6351〜53Fに対し、嵐山線用に4連化、リニューアル工事が施されました。
2008年から2009年にかけてのことです。

ところが、なんということでしょう。
6354Fについては、2011年に京都への観光客を誘致すべく「京とれいん」と名付けられ、
6両編成でのイベント列車用専用車として再起することになったのです。
京扇をデザインしたラッピングが施されました。内装も京都の町家をイメージしたものとなっています。

この手があったか!これこそ、6330系にふさわしい転用方法ではないか!

後悔、先に立たず。そう思っているのは私だけでしょうか?


京とれいん 阪急電鉄 6300系 6354F

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