鉄道写真管理局
 熊本電鉄 モハ5102
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熊本電鉄 モハ5102 熊本電鉄 転入 東急 製造 両運転台
改造
廃止
5101 S61 5031 S32 S61 東急 2016
5102 5032 2015
5103 5053 S34 H13
5104 5038 S32 H14
5043→5105 S56 5043 S33 S63 自社 H12
5044→ 5044 改造されず H9
部品供用車 5109 S32
5120 S34
5102 旧塗装 北熊本
2005.8.6UP     05.10.21   2017/04/01 追補

元東急5000系  右側運転台を持つ熊本電鉄 5100形(5102.5104)

 熊本電鉄に東急5000系は6両在籍しました。(部品供用車、5109.5120を除く)
昭和56年最初に熊本電鉄入りしたのは、5043+5044。東急時代のナンバーのままで2連で走っていました。
その後、昭和61年に入線したのは5101〜5104。
地方向け東急5000系として初めての両運転台付き改造車として登場。5101形の形式が与えられています。
さて、ここで注目して頂きたいのは、5102.と5104の2両で、新設運転台が、なんと右側に設けられたのです。
日本の鉄道で右側に運転台を設置する例は珍しく、乗降客を扱うホームが、片側に集中する関東鉄道竜ヶ崎線や、
そのほとんどのホームが島式ホームである仙台市地下鉄などに限られます。

さて熊本電鉄はどうでしょう。15駅あるうちの11駅が山側にホームがありますので、
運転台を片側に寄せるメリットがありそうです。
しかしそのメリットを活かすためには、5102、5104は方向転換をして
右側運転台を北側に向けなければならないのに南向きのままです。また
翌年(昭和62年)事故復旧車である503が南向きに運転台を新設し両運転台化され601となりますが、
右側運転台にはなりませんでした。なぜこんなちぐはぐなことになったのでしょう。
参考文献によると、東急で改造工事をすませた5101〜04は、
搬入時の輸送経路の問題で方向転換できなかったとのことです。

しかし実際に5101形が主に活躍しているのは 上熊本線、5駅間の区間運転です。
この区間に限れば中間にある池田、打越の2駅は無人の海側ホーム。現状の右側運転台の方が便利です。
他、韓韓坂以外の2駅は終点ですから停車時間にゆとりがありますし、
北熊本は有人駅ですから何の問題もありません。
上熊本線なら、多少なりとも右側運転台のメリットを活かすことができるといえるでしょう。

昭和63年、5043(1次転入車)が自社工場で両運転台化され5105となります。
他の奇数車と同様、左側に運転台が設置されますが、相棒の5044は他の偶数車と同様、右側運転台になるのか。
はたまた601同様、左側になるのか。注目していました。
しかし、2年、3年たっても新車年鑑には改造予定とあるだけで、平成9年、5044のまま廃止されてしまいました。


熊本電鉄 モハ50445044 北熊本の車庫で (許可を得て撮影)

ワンマン改造が進行中ですが、
さてどちらに運転台をつけるつもりだったのでしょう?


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東急5000系は、熊本電鉄以外、長野電鉄、上田交通、福島交通、松本電鉄などでも活躍が見られましたが、
直角カルダン駆動ということに加えて、軽量の張殻ボディゆえ冷房化できないなどの理由から姿を消してゆきます。
熊本電鉄でも、平成12年以降、5105、5103、5104と1年ごとに廃車されてゆくのですが、
5101と並んで、5102が、どっこいまだ生き残っているのです。 
 ガンバレ5102!!

熊本電鉄 モハ5104
5104(新塗装) 上熊本駅    93.2.14
5102と同様、右側運転台です。


2004.12 ATSの設置を完了した熊本電鉄はATS車上装置を取り付けた車両について「A」を付番。
5100形についても5101A、5102Aと改番されました。
なお、その際、かつての青ガエル塗装に変更されたそうです。





参考文献;「熊本電気鉄道」堀田和弘氏 鉄道ピクトリアル No509 1989.3

5102Aが2015年2月。5101Aは2016年2月に引退しました。
5101Aは解体はされず、北熊本駅構内で保存されています。


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