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鉄道写真管理局
珍車ギャラリー
近畿日本鉄道 生駒鋼索線 コ11.コ12宝山寺1号線(930m)はもともと宝山寺への参拝客を輸送する目的で作られた日本最初のケーブルカー(大正7年、生駒鋼索鉄道がなんと軽便鉄道法により開業)でしたが、 現在は両側にマンションや住宅が建ち並び、定期客が多数を占める通勤通学路線でもあります。 1号線と2号線は平行しており、行き違いができる中央部は複々線になっているという 迫力満点のケーブル線は輸送人員日本一の名に恥じないものです。 (昭和1年複線化、戦時中単線化されましたが、昭和28年複線に復活) 加えて、生駒山はスカイランド、ワンニャンふれあいパークを擁する観光資源でもあります。 これら山上への観光客を誘致すべく新造されたのが、 インパクトがあり話題性に富んだデザインの車両たち、すなわちコ11〜14なのです。 (コ13.14は山上線用) ブルドッグと三毛猫を摸したFRP製のマスクもスゴイ迫力ですが、 イルミネーションがギラギラ輝く遊園地そのものといえる車両は他に例を見ない強烈な個性です。 なんでも、2000年3月にデビューしてから3ヶ月の乗客数は前年度比で40%増とか。 デビューの年の夏休み、ウチの娘(当時幼稚園)を連れてスカイランドへゆきましたが、 行き違うたび歓声を上げ大喜びでした。 しかし、毎日毎日、通勤通学に通う方々にとっては、コイツらが夢に出てきてうなされることも、 おありになるのでは…と私はいらぬ心配をしてしまうのでありました。 さて、鉄道において、長い間直流モーターが利用されてきたのは、 1、起動時に大きな電力を必要とする 2、回転数の制御に幅を持たせる という理由からですが、鋼索鉄道の巻き上げ機には そんな必要もないということで交流を用いるのが普通です。 しかし、この宝山寺1号線と次いで開業した小田原電気鉄道、 3番目になる信貴生駒電気鉄道には直流が用いられたのです。 そして戦後も直流を用い続けたのは、 近鉄 東信貴鋼索線(旧信貴生駒電気鉄道)だけで、 当線は惜しくも廃止されてしまいました。 もっとも左の車両に直流モーターがついているわけではないので、 珍車ギャラリーからは外すことにしましたが、たまたま この写真を発掘しましたのでこの場を借りて展示させて頂きます。 参考文献、近鉄鋼索線の史的考察 中川浩一氏 鉄道ピクトリアル398号 1981.12
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