JR貨物 EF67 1
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JR貨物 EF67 1 EF67_1 S56年改造 EF60 84
以降を改造
2005.10.30 UP
長さ(m) 幅(m) 高さ(m) 運転整備重量(t)
17.05 2.8 3.819 99.6
駆動方式 モーター ブレーキ 台車(両端)
ツリカケ MT52×6
(2850Kw)
EL14AS
回生B付き
DT-115A
車軸配置 パンタグラフ 制御方式 台車(中間)
B-B-B PS-22B 電機子チョッパ DT-116B
 EF67 1 広島機関区 上りサイド 93.4.5

最後のセノハチスペシャル--JR貨物 EF67 1

 「セノハチ」という言葉を聞いて、
広島県にある山陽本線「瀬野駅−八本松駅」のことだとピンとくる方は、
間違いなく鉄道マニアと申せましょう。

115系の新快速が颯爽と…。
とはいいながら約10分かけて走り抜けてゆくこの区間(10.6km)は、
最大22.6パーミルという勾配をもつがゆえに、
長大編成の貨物列車にとっては、侮りがたい難所であり、
SL時代から補機の助けなしには、
この坂を乗り越えることはできなかったのです。

私が初めてここを訪れたときは、
旧型電機EF56などを改造したEF59(昭和38年改造)が重連で、
貨物列車を後押ししていました。(写真下)

国鉄 EF59 23 EF59 1
EF59 23 瀬野機関区 下りサイド (EF56改造) 85.5.28 EF59 1 広島機関区 上りサイド (EF53改造) 91.10.13

昭和52年には、EF61−200が登場します。EF61を名乗るものの、
EF60 1次形 (クイル駆動)を改造したこれも珍車というべき車両で、
すべてこれに置き換える予定だったのですが、
重連で使うには問題ありということがわかり、
単機で1000t以下の貨物列車に限定して運用されることになりました。
(写真下)
JR貨物 EF61 204   EF61 204 西条駅 上りサイド 90.2.13

おかげで少しばかりEF59は命を長らえたのですが、
老朽化には勝てず、昭和57年、EF60 4次形(ツリカケ駆動)を改造した
EF67にバトンタッチすることになります。

今回の珍車として取り上げたこのEF67 1は、
駆動方式はツリカケと新しさはありませんが、
高粘着性能を得るためモーターは並列接続にし、個別に制御。
そして主回路を電機子チョッパとしたことから、抵抗の繋ぎ換えによる
ショックをなくし空転をさせないように工夫されています
その結果、重連ではなく単機で
1200t貨物列車をプッシュすることが可能になりました。
また、回送となる下りでは中間台車の2台のモーターを
回生ブレーキ専用にするなどおもしろい試みも見られます。

JRとなり平成2年には、EF65を改造した
後継のEF67 100番台が登場します。(写真下)
JR貨物 EF67 1   EF67 1 瀬野機関区 下りサイド 85.5.28

制御方式等,基本的なところは、1〜3号機と同じですが、
八本松での走行解放をしないため
名物のデッキも貫通路も自動開放装置もありません。
外見はナンバーと塗装が変わったEF65というところです。
現在、貨物は広島貨物ターミナルから西条まで止まらず、
補機の切り離しは西条駅で、一旦停車して普通に行われます。
「セノハチ」は、もはや死語となってしまいました。

JR貨物 EF67 103   EF67 103 向洋駅 下りサイド 93.4.5



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