2014/3/31 UP のHP | |||||||||||
J鉄局TOP>珍車ギャラリー>JR東日本 209系試験電車 MUE-Train
JR東日本−もう一つの試験電車−MUE-Train
かつてJR東日本の試験電車−AC Train−を取り上げました。 1両1両その形態が違い、かつ連接台車を用いていることなどもあって、見た目にも大変ユニークな存在です。 対して「MUE-Train」は京浜東北線で使用していた209系電車を改造したものです。 2008年10月に完成し、東北本線(宇都宮線)、埼京線などで走行試験を行っています 「MUE-Train」という愛称は「MUltipurpose Experimental Train (多目的試験車)」から来ているのですが、一体何を試験しようというのでしょうか。 JR東日本のHPによると−−− ■試験車で行う主な開発 1 次世代車両制御システムの開発 信頼性の向上、サービス向上といった開発コンセプトのもと、 「進化する鉄道システムに対応した車両統合制御ネットワーク」 =INTEROS(INtegrated Train communication/control network for Evolvable Railway Operation System:インテロス)を開発しています。 制御系、状態監視系、情報系に分けられた3つのネットワークにおける開発や「WiMAXによる地上・車上間の情報伝送」など、 より一層の機能の拡張をめざしています。 2 営業用車両を用いた地上設備の状態監視用機器の開発 現在、測定専用の車両や、測定機器で点検等を行なっている地上設備の監視を、一般の営業用車両で高頻度に監視することを可能にし、 地上設備の変化を早めに捉えてメンテナンスに活かすための装置の開発です。 レール、架線などの状態を計測する車両搭載用装置の試験を行っています。 −−−とあります。なんかよくわかんないですよね。 誤解を恐れず文系の私が、私なりに、かみ砕いてみたいと思います。 1 次世代車両制御システムの開発 モーターやブレーキは制御装置と信号のやりとりをしてコントロールされます。 かつてはそれぞれ別々に操作されていたわけです。 しかし、モーターはブレーキでもあり発電機ともなりうるデバイスです。 まして今や、速度0km/hまで電気ブレーキが動作するという時代です。 統合されなければ、その真価を発揮することはできません。 また最新の電車の運転台を見ていると、ディスプレイに車両ごとの細かい状態が示されていて驚かされます。 扉が閉まっているか、否か。混み具合はどれぐらいか。空調の効き具合はどうか……などなど、 車両の状態が逐一報告され、それを監視することができます。 運転手(車掌)は、それらをもとに制御装置を操作するわけです。 当然それらも亦、モニターできます。 こういった一連の装置の情報管理をWiMAX(高速データ通信)を介して一元化し、 車両のみならず、運行管理センターなど地上設備と情報を共有し、より高度なものにしようということです。 2 営業用車両を用いた地上設備の状態監視用機器の開発 現在、レール、架線、保安装置などの状態を計測するのは、ドクターイエローなどの測定専用の車両や、 地上設備の測定機器で行なっています。 これらを一般の営業用車両でやろうという試みです。 実現すればいつでもチェックすることが可能で、 地上設備の不具合や劣化など変化を早めに察知、これをメンテナンスに活かすことができます。 そのためにレール、架線などの状態を計測する小型の車両搭載用装置の試験を行うというわけです。 そしてこれらのデータをモニターしてゆくのは地上の職員ということになってゆくのでしょう。 実はもう、これ実用化されています。九州新幹線です。 JR九州には、検測用車両であるドクターイエローも、EAST-iもいません。 しかし、新800系新幹線には、レール、架線などの状態を計測する小型の装置を搭載した編成が存在し、 すでに、そうした業務をこなしています。 思えば、ドクターイエローはハイテクの塊のようなものです。 そして滅多に見られるものではありません。 それゆえに、それが、忽然と姿を現したとき。 私たちは最先端の技術を目の当たりにした思いに心躍らせるわけです。 −−−しかし、こうした珍車がもう見られなくなってゆくのかもしれませんね。 参考文献 、JR東日本のHP 鉄道ピクトリアル 鉄道車両年鑑 2009年版 No825 |
|||||||||||
鉄道写真管理局 (JR/JNR)へ (私鉄/都市鉄道編)へ 鉄道車両写真集INDEX 鉄道切符管理局 ローカル線切符紀行へ リンク集へ 鉄道資料室へ |
|||||||||||
のHPです |