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  JR四国 ヒ600形 ヒ852  2017/09/05 UP
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ヒ600形(ヒ600 - ヒ852)
1977年までに253両が製作された。
種車の上回りを撤去し、手摺と小屋(詰所)を設置した構内入換用と
手摺のみを設置した鉄道連絡船への積下ろし作業用の車両がある。
(種車は、トム16000形、ワ12000形、ワ22000形、ワム3500形、ワム20000形、ワム21000形、ワム23000形、ワム50000形、
ワム90000形、スム1形、テム300形、テラ1形)
JR北海道に35両、JR四国に16両、JR貨物に7両  計58両が継承。
2002年に形式消滅しまし
参照:「新版 国鉄 客車 貨車 ガイドブック」誠文堂新光社 1978年.1月 

-鉄道車両写真集-
国鉄 事業用貨車_2 控車 ヒ500形 ヒ600形
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 ヒ600形ヒ852 撮影:2005年10月 場所:JR四国 多度津工場

「JRに引き継がれた最小、最軽量の鉄道車両」-JR四国 ヒ600形控車 ヒ852

現在、控車と呼ばれる鉄道車両というと、
トロッコ列車で、荒天時やトロッコ車両に乗車できない区間において、乗客が待機するための旅客車両。
あるいは、.動態保存用の蒸気機関車を回送する際、付属品や添乗員の輸送のために連結される車両が挙げられるでしょう。
前者はJR西日本「奥出雲おろち号」のスハフ12 801。
後者はJR東日本のSL回送控え車 オヤ12 1 が例としてあげられます。
いずれも12系客車です。

しかし、かつては事業用貨車で車両形式記号「ヒ」として区別される控車が存在しました
その形態から大きく2つに分けられます。
  →手すりだけが付いていて詰所の無いシンプルなもの
  →連結手を乗せるための詰所や屋根付き とです。
前者は、鉄道連絡船の可動橋に重い機関車が乗るのを避けるために使われ、
後者は、貨物駅やヤードで連結器の操作をする連結手を乗せるために使われました。

そのすべてが改造車で種車の下回りがそのまま用いられています。
ですから足回りは種車の違いにより、シュー式、一段リンク式二段リンク式と、様々です。

1968年10月以降、最高速度65km/h以下の車両は、記号に「ロ」が追加され「ロヒ」となり黄1号の帯を巻いています。
二段リンク式なら65km/h以上でも走れたでしょうが、
本線上を高速で走ることはありえないので、特に形式で区別する必要はなかったようです。

それでも調べてみるといくつかの形式ありました。その中で主なものを挙げてみます。

ヒ500形(ヒ500 - ヒ586)
1971年までに総数87両が製作された鉄道連絡船への積み下ろし作業用の控車。
(種車は、トム16000形、ワ1形、テム300形、ウ500形)
JR北海道へ3両(ヒ575、ヒ576、ヒ578)が継承。



ヒ600形(ヒ600 - ヒ852)
1977年までに総数253両が製作された構内入換作業用控車。
改造に際して種車の上回りを撤去し、手摺と小屋(詰所)を設置しました。
(種車は、トム16000形、ワ12000形、ワ22000形、ワム3500形、ワム20000形、ワム21000形、
      ワム23000形、ワム50000形、ワム90000形、スム1形、テム300形、テラ1形)



と言い切ってしまいたいところですが、
手摺のみを設置した鉄道連絡船への積み下ろし作業用車両も存在します。
車齢の高いヒ500形の後釜に転用したのかもしれません。

JR北海道に35両、JR四国に16両、JR貨物に7両  計58両が継承されました。

JRが発足したのが1987年4月。
その時点ではもはや操車場で貨車を組み替えて貨物列車を仕立てることはなくなっていました。
青函連絡船も宇高連絡船もJR化 1年後の1988年の春には姿を消すのですから、
その時点で ヒ{控車}は全廃となってもおかしくないところです。

さて ヒ500形は、その1988年に全廃されているのですが、ヒ600形は2002年に形式消滅ということになっています。
そして今回とりあげましたヒ852ですが、2005年10月に撮影したものです。

特に保存してあるというものではありません。バリバリの現役で働いているように見えます。
連結器をご覧ください。
これは双頭連結器とよばれるもので
連結器が異なる機関車と電車など、通常は連結できない車両を連結させるアダプタとして使用するものです。

撮影した場所はJR四国の車両を一手に引き受ける多度津工場です。
後ろに控えている赤い移動用機関車とともに、保守点検のために工場へやってきた様々な車両をつなぎ替えては、
所狭しと駆け回っていたに違いありません。

車籍が抜かれているので、今現在、ヒ852がどうなっているのかわかりません。

今年の秋、また多度津工場でイベントがあるのならば、この眼で確かめてみたいところです。


参考文献:「新版 国鉄 客車 貨車 ガイドブック」誠文堂新光社 1978年.1月 
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