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2006.12.2UP 2006.12.29 画像追加 |
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_東急6000形は、昭和35年にデビューしました。 先代の5200系譲りのセミステンレスカー(=車体枠などは普通鋼)ですが、 次代の7000系の存在感が大きかったせいでしょうか、あまり存在感がありません。 7000系が日比谷線直通という任務を終えてなお7700系に改造されるなどして在京する仲間がいる一方で、 全国の地方鉄道でもその姿を見ることが出来ます。 対して6000形は、昭和63年以降、青森県にある弘南鉄道で、4両だけが平日朝の快速運転用として、ひっそり余生を過ごしてきました。 ところが2006年11月1日 その快速列車の運行が廃止されると聞きました。6000形はどうなるのでしょうか? 急遽、ご紹介することにしたのは、そういうわけです。 東急6000系は、1台車でかつ2軸とも同じ1つのモーターで駆動させるという、非常に珍しい構造を持っています。 メーカーとその構造により試作的要素が強いA編成・B編成とA編成をベースに、量産されたC編成の三つに大別されています。 整理してみましょう。 A編成…東洋電機製造製の電装品・駆動装置(平行カルダン方式)を装備。 モータはTDK893-A 100kw/375V B編成…東京芝浦電気製の電装品・駆動装置(直角カルダン方式)を装備。(6200系とも呼ばれています。) モータはSE-57F 85kw/375V C編成…東洋電機製造製の電装品・駆動装置(平行カルダン方式)を装備。 モータはTDK893-B 120kw/375V ちなみに7000系のモーターの出力は、70-80kw/375Vでモータの個数は2倍 いずれも台車中央にモーターを1個置くのですが、A・C編成は枕木方向に置かれたモーターの片軸にギヤーボックスを取り付け、 そこで回転軸を二手に分け、それを各々、撓み継手を介して車軸に伝える方式です。 対して、B編成は、車軸に対して直角に設置されたモーターの両側から出力軸が出ていて、 そこから各々可撓継手とディファレンシャルギアーを介して直角に駆動する方式です。 両者を比較した結果、B編成は出力が小さい上、可撓継手の不具合が多発したため、度重なる改装の末、 昭和58年にはVVVFインバータ試験車となりました。 A編成も翌年には同じく試験車となり、その成果を9000系などに引き継ぎ自らはそのまま廃車となってゆくのです。 また、C編成も安泰というわけにはゆかず、日立製作所水戸工場に(それもトレーラーとして)、 そして、この弘南鉄道に譲渡され、東急から姿を消しました。 ところで、1台車でかつ2軸とも同じ1つのモーターで駆動させるということにどういうメリットがあったというのでしょう。 鉄道ピクトリアル#269(1972.9)の記事によると、 *モータの数を半減できるため、建造費と保守費を減らすことが出来るので経済的。 *2軸がモータを介して繋がっているため空転することがほとんどない。 となっています。しかし実際には、先代の5000、5200系の直角カルダン駆動も含めて、 彼らは、結構、保守に手間がかかったようです。 加えて出力面でも控えめな彼らは、MT編成を組めず、建造費についてもトータルで考えればメリットは少なそうです。 そんなわけで7000系と、それ以降の車両については、1台車2モータ、平行カルダン駆動というのが、定番のスタイルとなってゆきます。 ![]() 7000系 大鰐 大鰐線は弘前電気鉄道として1952年1月に開業した路線(大鰐〜中央弘前間)で,比較的新しい鉄道です。 1970年10月に合併され弘南鉄道大鰐線となりました なお1961年9月 弘前鉄道は 全線1500ボルトに昇圧されています。 贅沢なようですが、このことで大手私鉄の中古車両を降圧などの改造をせずに導入できたわけです。
![]() 6000形の再雇用先 その2 日立製作所水戸工場専用線 ![]() ![]() ![]() *勝田にある日立製作所水戸工場において、6000形は BL(バッテリーロコ)に牽かれる通勤客車として使用されました。 ギミックな電装を解除されたことで、ちょっと哀れな感じはしますが、 HITACHIのロゴ入りです。 工場から勝田へは推進運転でした。 運転台を使わないわけですから、これでも問題ないというわけですが、 方向転換してくれていたら、もう少し様になったのに… (写真右上) この珍列車も、今はもう見ることが出来ません。 BL1+6003+6000(番号?) 勝田 |
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